ODC、ODCチーム、オフショア開発センター

Trung Tran

Trung Tran | 12/04/2023

ODC、ODCチーム、オフショア開発センター

オフショア開発センター、より一般的にはODCと呼ばれ、外国で実施されるソフトウェア開発および、その他のITサービスのために使用される用語です。ソフトウェア開発プロジェクトをアウトソーシングし、リソースを最大限に活用したいと考えている企業にとって、費用対効果の高い選択肢となります。この記事では、オフショア開発センターについて知っておきたいことを説明します。ODCの利点と課題、そしてソフトウェア開発プロジェクトに適したODCを見つける方法について説明します。

オフショア開発センター(ODC)とは?

オフショアソフトウェア開発センター(ODC)とは、企業がソフトウェア開発やその他のIT関連業務を遠隔地のオフショア拠点にアウトソーシングするビジネスモデルの一種です。ODCは、ソフトウェア開発、ウェブサイトのデザインと管理、SEO、ITサポートなど、さまざまなサービスを提供することができます。

オフショア開発センターは通常、ベトナム、インド、中国、ロシア、東欧、フィリピンなど、人件費の安い国に置かれます。ODCは、会社の延長として機能し、開発スタッフはあなたの会社と同じ哲学や価値観を大切しながら働きます。

オフショア開発センター(ODC)のメリット

オフショア開発センター(ODC)は、以下のようなメリットがあるため、企業が開発をアウトソースする方法として、ますます人気が高まっています。

効率性の向上

ODCを利用することで、最適なメンバーやリソースにタスクを委ねることができるため、プロジェクトの完了までにかかる時間を短縮することができます。

品質向上

ODCチームによるプロジェクトの担当者を完全にコントロールできるため、すべてのプロジェクトに最高の品質を確保することができます。

コスト削減

ODCでは、従来の技術系人材派遣モデルのような諸経費がかからないため、優秀な人材に対する支払いが少なくなります。さらに、社員が自国で働くことができるため、給与だけでなくオフィススペースも大幅に節約でき、転居を伴う異動も避けられます。その上、品質や納期も一定レベルで担保できます。

リソースの最適化

オフショア開発では、現地採用の制約がないため、プロジェクトに最適なリソースを利用することができます。その代わり、世界中から集まった優秀な開発者を低コストでアサインすることができます。これにより、エンジニア不足に関連する問題を解決することができます。

柔軟な対応

ODCでの採用は、繁忙期には容易に人員を拡大し、閑散期には縮小することが可能です。さらに、リモートチームを雇用する場合、異なるタイムゾーンの柔軟性を享受することもできます。お客様のニーズに合わせて、同じタイムゾーンにいる開発者を選び、コミュニケーションを円滑にすることもできますし、その逆も可能です。

コアコンピテンシーへの集中

ODCチームにタスクをアウトソーシングすれば、その管理に時間とリソースを浪費する必要がありません。アウトソーシングを利用することで、重要ではない業務を委託しながら、中核のビジネスに集中することができます。

時間管理の改善

ソフトウェア開発者の専門チームが遠隔地からプロジェクトに取り組むことで、納期をよりコントロールすることができます。つまり、あなたのビジネスにとって本当に重要なことに時間を使うことができるのです。場合によっては、オフショア開発センターのチームは、オンサイトの開発チームよりも優れたパフォーマンスを発揮することができます。

市場投入までの時間を短縮

製品開発業務をODCチームに委託することで、各分野の専門知識を持ったエンジニアにより、製品を早期に市場に投入することができます。また、収益の増加や生産性の向上など、ビジネス上のメリットも享受することができます。

オフショア開発センターでよくある課題

ODCは、ソフトウェア開発アウトソーシングの分野では新しいトレンドであり、いくつかの利点がありますが、このビジネスモデルに取り組む上で、いくつかの重要な課題が存在することも事実です。そのいくつかを以下に紹介します。

コミュニケーションの課題

企業がODCと協働する際に直面する重大な課題のひとつに、コミュニケーション不全があります。これは、言葉の壁、文化の違い、時差があることが原因です。これを克服するためには、適切なコミュニケーション計画を立て、チームメンバー全員が同じページに立てるようにすることが重要です。

コントロールの欠落

ODCと仕事をする際に企業が直面するもう一つの課題は、場合によっては、作業に対するコントロールができないことです。これは、ODCのチームが別の国にあるため、クライアントと直接連絡を取ることができないことが原因です。この問題を解決するために、ODCチームとの明確なコミュニケーション方法を確立する必要があります。

ベンダーのロックイン

もうひとつ、一部の企業がODCと協働する際に遭遇する可能性のある課題として、ベンダーロックインが挙げられます。これは、ODCチームに依存しすぎて、何かあったときに、必要なサポートを受けるために高い料金を支払わなければならなくなることを意味します。オフショア開発を行いたい場合は明確な契約書を作成し、それを遵守する必要があります。

スタッフの入れ替わり

もうひとつの課題は、スタッフの入れ替わりです。この入れ替わりによって、プロジェクトに支障が出る場合があります。

リソース管理

オフショア開発センターと連携する場合、チームの作業量や生産性を管理・監視することが困難なため、リソース管理が課題となります。その解決策として、チームメンバーに対して透明性の高いワークフローを確立し、常に何が期待されているかを把握できるようにすることが挙げられます。

オフショアソフトウェア開発の委託先を選択する際に考慮すべき要素とは?

オフショア開発センターを選択する際には、考慮すべき多くの要素があります。その中には、以下のようなものがあります。

経験

ODCを探す際、企業が考慮すべき要素のひとつは、チームが同様のプロジェクトに取り組んだ経験があるかどうかです。つまり、何が必要で、どのように完成させる必要があるのかを知っているのです。

専門的な知識

ODCを探す際に考慮すべき次の要素は、チームの専門性です。つまり、プロジェクトを成功させ、ROIを最大化するために必要な技術力を備えているかどうかということです。

地理的な位置

ODCの所在地は、ソフトウェア開発サービス・プロバイダーも選択する際に考慮すべき事項です。コミュニケーション上の問題が少なくなるように、近接した場所にある人を探す方がよいでしょう。

仕事の質

企業は、ODCが提供できる仕事の質を考慮する必要があります。以前のクライアントからのレビューを読んだり、詳細な開発経験の情報を求める必要があります。そうすることで、そのチームがあなたの要求に応えられるだけの適応力を備えているかどうかを判断することができます。

競争力

企業が注目すべきもう一つの要素は、委託先のODCの競争力です。そのためには、ODCのサービス料金を確認し、同様の製品を提供している他の企業と比較するのがよいでしょう。

価格

オフショア開発センターの価格は、ODCを探す際に最も重要なことの1つになり得ます。ODCを選ぶ際には、公正かつ合理的な方法で請求しているかどうかを確認することが重要です。

文化

ODCを探すときに考慮すべき重要な要素は、その文化です。つまり、そのチームがあなたのチームと一緒に働くのに十分なプロフェッショナルであるかどうか、また、わかりやすい方法でコミュニケーションをとることができるかどうかを見極めるということです。

可用性

ODCを探し、連絡を取る際には、ODCの利用可能性も考慮すべき要素です。簡単に連絡が取れるかどうか、プロフェッショナルな態度でメッセージに素早く対応してくれるかどうかを確認する必要があります。

ソフトウェア開発の方法論

また、ODCのソフトウェア開発手法(プロジェクトへの取り組み方)についても検討する必要があります。これは、より柔軟で適応性が高いことで知られるアジャイルソフトウェア開発プロセスを使用しているかどうかを調べることを意味します。

企業のリソース

企業にとって、ODCが利用できるリソースを確認することは、プロジェクトを完了させるための確実な情報となります。

評判

会社の評判は、ODCを選ぶ際に考慮すべき他のものです。誰かがこの会社について書いていないか、他の人がその会社についてどう言っているかをネットで調べてから、その会社と仕事をするかどうか決めるべきです。

ODCチームを効率的に構築・管理するための最適な方法

オフショア開発センター(ODC)の設立を決めたら、次のステップはODCチームを効率的に構築し管理することです。ここでは、そのためのベストプラクティスをいくつかご紹介します。

チームを知る

ODCと仕事をする前に、彼らがどのような人物で、どのような仕事をしているのかを確認する必要があります。つまり、チームメンバーや専門分野を確認することで、彼らがプロジェクトに適しているか、社内のチームと完全に統合できるかどうかを判断するのです。

要求事項を把握する

オフショア開発センターチームを効率的に構築・管理するためのもう一つの重要なステップは、要件を把握することです。これは、調査をして、この関係から何を得たいかを決定することを意味します。

詳細なプロジェクトブリーフの作成

チームと要件がわかったら、次は詳細なプロジェクト概要書を作成します。プロジェクトのすべての要件を詳細にリストアップし、できるだけ早く開発を開始できるようにする必要があります。

明確なマイルストーンを設定する

明確なマイルストーンを設定することで、両者が自分の仕事の進捗状況を容易に把握できるようにします。プロジェクトの開始時に詳細なスケジュールを作成し、各マイルストーンをいつまでに完了させるかを決め、開発が進むにつれてスケジュールを更新していくことで、これを実現することができます。

定期的なコミュニケーション

また、チームと定期的に連絡を取り合い、プロジェクトの進捗状況を確認する必要があります。属人化しがちな進捗状況についてしっかり明確化しましょう。

頻繁なレビュー

また、定期的なレビューを設定することで、チームを軌道に乗せ、効率的に作業できるようにする必要があります。このレビューは、プロジェクトの開始時に予定することで、両者が簡単に顔を合わせ、問題点を話し合い、必要であれば変更を提案することができます。

競争力のあるレートを支払う

オフショア開発センターと仕事をする際に守るべきもう一つの事項は、彼らに競争力のある料金を支払い、仕事に対して公平な報酬を与えることです。これにより、彼らはモチベーションを維持し、優れたサービスを提供し続けることができるのです。

まとめ

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オフショア開発センター(ODC)は、企業がソフトウェア開発のニーズをアウトソースするための一般的な方法となっています。ODCは、あらゆる規模の企業にいくつかのメリットを提供しますが、注意すべき欠点もあります。この記事では、ODCをプロジェクトに活用するために必要な知識を説明しました。また、オフショア開発センターチームを効率的に構築・管理するための方法もご紹介しました。

この記事が、少しでもお役に立ったら幸いです。

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