APIプロダクトマネジメントを理解する：APIプロダクトマネージャーは何をするのか？

API統合は今日のビジネスにとって不可欠である。APIは、企業がアプリケーションを強化し、顧客のニーズに応えるために必要なデータ、サービス、リソースに迅速かつ容易に接続することを可能にする。しかし、APIを管理することは複雑で困難な作業になりかねない。そこで、APIプロダクト・マネジメントの出番となる。APIプロダクトマネージャーは、計画から開発、立ち上げ、継続的な運用に至るまで、ライフサイクル全体を通してAPIの開発と管理を担当する。この記事では、APIプロダクトマネジメントとは何か、APIプロダクトマネージャーは何をするのかについて詳しく見ていこう。

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APIプロダクトマネージャー（PM）の役割と責任を知る前に、まず基本的な情報を知っておいた方がいいだろう：

APIとは何か？

簡単に言うと、APIとはApplication Programming Interfaceの略で、2つのソフトウェアシステムが互いに通信できるようにする仲介の役割を果たすものだ。APIは、プログラムからリクエストを受け取り、それにレスポンスを返すものだ。では、これはどのように行われるのだろうか？すべてのAPIリクエストには、基本的にAPIのURLアドレスであるエンドポイントが含まれる。プログラムに使用するプログラミング言語も、リクエストがどのように送信されるか、またどのようなレスポンスを得るかに影響する。

API製品とは何か？

定義上、API製品とは、関連する一連のタスクを実行するために連携するAPIの束である。API製品は特定のユーザーや市場セグメント向けに構築され、その特定のユーザーのニーズに対応する完全なソリューションを提供する。例えば、小売業向けのAPI製品には、商品検索、チェックアウト、決済処理のためのAPIが含まれるかもしれない。

APIがサードパーティの開発者に提供され、彼ら自身のアプリケーションで使用される場合、APIはデジタル製品として管理される。API製品は通常、十分に文書化され、APIを保守し、期待通りに動作し続けることを保証する責任を負う開発者チームによってサポートされる。

APIプロダクトマネジメントとは何か？

API製品のライフサイクル全体の戦略策定、計画、設計、構築、立ち上げ、保守のプロセスはAPI製品管理と定義される。最終的に、API製品管理の最終目標は、ビジネス価値を促進し、顧客やユーザーに喜びを与え、収益を生み出すAPI製品の開発と最終的な立ち上げを成功させることである。

APIプロダクトマネージャーのすべて

ガートナーによる「2019 API Usage and Strategy Survey」によると、API戦略の最大の課題の1つとして「APIプロダクトマネージャーなどの重要な役割が欠けている」を挙げる組織の数値が、2018年の42％から54％に上昇した。これはAPI PMの役割の高まりを強調している。では実際、彼らは何をしているのだろうか？

APIプロダクトマネージャーの仕事とは？

APIプロダクトマネージャー(PM)は、APIプロダクトのライフサイクル全体を監督・管理し、エンドユーザーのための市場を構築するのが主な仕事だ。API部門の責任者として、PMはすべてのAPIのビジョンを持ち、APIを収益化し、製品から収益を上げるという最終目標を達成することが使命である。

APIプロダクトマネージャーの職務やタスクは、組織や業界、企業規模によって異なることが多い。しかし、APIプロダクトマネージャーの主要な責務のいくつかは、一般的に以下のように分類することができる：

戦略と企画

APIプロダクトマネージャーは、何よりもまず、顧客の要望を分析し、市場動向を調査して製品要件や設計仕様を導き出すという重要な役割を担います。加えて、PMは他のステークホルダーと密接に協力し、会社のAPI戦略、製品のビジョンと目標を設定する。それらに基づいて、プロダクトマネージャーはAPI製品の詳細なロードマップ、予算、リリーススケジュールを作成する。これには、エンジニアリングチームや営業チームからマーケティングチームまで、PMと他部門の間で手を取り合って調整・協力し、全員が同じ見解を持ち、開発努力が当初の目的に沿ったものであることを確認する必要がある。

APIの設計とドキュメンテーション

戦略的プランニングが完了し、全員が製品ゴールに合意した後、PMとチームは本腰を入れてAPIの設計を始める時が来た。APIプロダクトマネージャーはエンジニアリングチームと密接に協力し、すべての要件を満たす堅牢でスケーラブルな設計を行う。また、エンドユーザーがAPIを簡単に理解し利用できるように、包括的なドキュメントを作成する。APIドキュメントは、開発者にとって貴重なリソースとなるよう、明確で簡潔、かつ最新のものでなければならない。

API製品の発売とプロモーション

APIが構築され、十分に文書化された今、それを一般に公開する時が来た。APIプロダクトマネージャーは、市場投入（GTM）戦略の立案、プロモーション計画のためのマーケティング部門との調整、カスタマーサポート準備のための営業チームとの連携を担当し、最終的にはスムーズなロールアウトを保証する。APIの成功を左右する前提条件は、PMと他の関連部門とのシームレスなコミュニケーションとコラボレーションである。したがって、この段階では、製品の技術的側面とビジネスセンスの両方をしっかりと理解しているだけでなく、共通の目標を達成するためにチームをリードし、モチベーションを高めることができる優秀なAPIプロダクトマネージャーが必要とされる。

メンテナンス＆改善

ソフトウェア開発と同じように、APIがローンチされたらそれで終わりというわけではなく、メンテナンスとモニタリングは継続的なプロセスであり、常に改善の余地がある。APIプロダクトマネージャーは、フィードバックを収集し、更なる製品最適化のために微調整や更新が必要な領域を特定するために、パフォーマンス指標とユーザーエンゲージメントのメトリクスを継続的に追跡する。フィードバックとレビューに基づいて、プロダクトマネージャーはそれに応じて変更や新機能を提案します。さらに、PMはAPIに問題が発生した場合のカスタマーサポートも担当します。これには、エンジニアリングチームと協力してバグを修正したり、ユーザーからの質問や懸念に対応したりすることも含まれます。

優れたAPIプロダクトマネージャーに求められるスキルと資質とは？

APIプロダクトマネジメントの仕事は、様々なスキルを必要とする、やりがいのある仕事です。もしあなた自身が必要なものを持っているのであれば、このキャリアパスはあなたにとって適切なものとなるでしょう。優秀なAPIプロダクトマネージャーのスキルは以下の通りです：

技術領域の知識

API部門の責任者として、APIコール、APIデザイン、オープンAPI、APIドキュメンテーションから、API開発、APIテスト、APIセキュリティに至るまで、APIがどのように設計され構築されるかを十分に理解し、開発サイクルにおいてエンジニアリングチームと密接に連携できるようにする必要があります。さらに、コーディングの基本的な知識があれば、問題のトラブルシューティングをより効率的に行うことができます。さらに、API管理ツールの使用経験があれば、大きなプラスになります。また、APIは通常ウェブアプリケーションを通じて利用されるため、HTML、CSS、JavaScriptなどのウェブ技術に精通していると便利です。

コミュニケーション・スキル

APIプロダクトマネージャーには、技術的な知識はもちろんのこと、優れたコミュニケーション能力も欠かせません。というのも、エンジニアリングチームから営業チームまで、さまざまなチームと日常的にやり取りをする必要があり、プロジェクトを円滑に進めるためには、効果的なコミュニケーションができることが必要だからです。また、APIに関する包括的なドキュメントの作成も担当するため、優れたライティングスキルも不可欠です。

問題解決スキル

これはAPI PMを含むどのポジションにも必要な一連のスキルだ。マネージャーとして、APIの設計・開発プロセスで起こりうる様々な技術的課題に対する解決策を見出すことが求められます。そのため、PMが強い問題解決能力と問題の根本原因を特定し、効果的な解決策を導き出すセンスを持ち合わせていれば、大きなアドバンテージとなるでしょう。

リーダーシップ・スキル

これはAPI PMを含め、どのような管理職であっても必須である。あなたはエンジニアリングチームをリードし、開発ライフサイクル全体を監督する立場にあるため、チームメンバーを効果的に管理し、モチベーションを高めたいのであれば、強力なリーダーシップスキルを持つことは成功のために不可欠です。

対人関係スキル

最後になるが、優れたAPIプロダクトマネージャーには対人スキルが求められる。これには、開発者からマーケティング担当者、営業担当者まですべての人が含まれる。そのため、他人とうまく付き合い、異なる環境に適応し、強い人間関係を築けるかどうかが成功の鍵となる。

APIプロダクト・マネージャーの基本給レンジ

ClimbTheLadderによる平均給与レンジによると、API PMの年収中央値は約125,000ドルで、これは時給に換算すると60.1ドルに相当する。この数字の正確性は、様々な給与集計サイトから収集された統計に基づいて計算されており、これらのサイトは個人から匿名で提出されたデータに依存しているため、相対的なものです。これはあくまで参考であり、実際の数字は様々な要因によって異なる可能性があります。APIプロダクトマネージャーは、経験や専門知識のレベル、勤務地によって、基本給やKPIボーナスなどの追加報酬が異なります。

また、給与アップを切望するのであれば、学校に戻ったり、仕事をしながら学んだりしてスキルを磨き、より多くの経験を積む必要がある。さらに、APIプロダクトマネージャーは、IT業界内で強力な契約ネットワークを構築する必要がある。手持ちの人脈が多ければ多いほど、高給の求人のチャンスが増える。人脈を広げる方法は複数ある。まず、自分の専門分野に関連するIT専門会議やミートアップに参加してみることです。次に、その業界の専門家が集い交流するオンライン・コミュニティーやフォーラムに参加することもできます。最後に、LinkedInなどのソーシャルメディア・プラットフォームを活用して、IT業界で働く人々とつながることもできます。要するに、広範なドメイン知識と豊富な経験、そして業界内の強力な人脈が、APIプロダクトマネージャーとしてのキャリアを加速させるのです。