


ベンチャーキャピタルはハイリターンを狙ったアグレッシブな投資を行う投資会社です。1つの投資判断の成功が大きな利益を生みますが、逆もまた然りといえます。
ベンチャーキャピタルはハイリターンを狙ったアグレッシブな投資を行う投資会社です。1つの投資判断の成功が大きな利益を生みますが、逆もまた然りといえます。Gartnerによると、2025年にはベンチャーキャピタルの75%以上が投資判断にAI(人工知能)やデータ分析を用いるとのことです。
「直感的」「定性的」から「定量的」へ
これは調査会社のGartnerによって発表されたホワイトペーパーによるものです。
このなかでは、比較的初期段階のベンチャーへの投資戦略は、これまでの「直感的」かつ「定性的」な意思決定から、「定量的」なプロセスへと変化していると述べられています。
ベンチャー企業が人間による評価を受ける前に、AIがデータに基づいてその企業を通すかどうかを判断するようになり、ベンチャーキャピタルへのプレゼンテーションや財務状況といったものの重要性が薄れていくとのことです。
リーダーシップもAIで判断される
ベンチャー企業が成功するにはリーダーとなる人物のリーダーシップが重要ですが、リアルタイムの会話や音声記録から、人の質すらAIで判断される時代となります。
この技術は現在、主にマーケティングや営業目的で使用されているとのことですが、2025年までには、どのベンチャー企業が成功する可能性が高いかを判断するのに利用されるようになるとのことです。
現在のAIは投資判断の万能薬ではない
ただし、現状のAIや機械学習が投資判断を常に人間よりも正確に行えるわけではありません。
ハーバード・ビジネス・レビュー誌は昨年11月の実験で、投資のためのアルゴリズムを構築し、255人のエンジェル投資家(創業間もない企業に対して資金を供給する裕福な個人)のリターンと比較しました。
結果としては、このアルゴリズムは初心者の投資家よりは良いパフォーマンスを示しますが、経験豊富な投資家には劣ったとのことです。
AIに投資判断をすべて任せるという時代はまだ先なのかもしれません。